学科紹介
はじめに
福岡大学工学部電気工学科は、福岡大学に工学部が新設された1962年に誕生しました。全国的にみると「電気工学科」の数は減ってきていますが、社会での必要性は増してきています。
電気について学ぶ「電気工学科」
「電気学科」では、そう、電気について学びます。「電気」から思い出されるのは、小学生の時に行った乾電池を使って豆電球を光らせる実験ではないでしょうか?「電気工学科」では、より発展的で実用的な電気の知識について学びます。例えば、皆さんが日常的に使用している電気はいったいどのように作られ、みなさんの元に送られているのでしょうか?もちろん、乾電池と導線で、というわけには行きません。「電気工学科」では実際に取り組まれている安全で効率的な発電、送電・蓄電を行うための仕組みや知識などを学びます。 ただし、これらは「電気工学科」で学ぶことのほんの一部でしかありません。
電気だけじゃない「電気工学科」
ゲームを楽しみ、遠くの相手と会話を行い、食べ物を瞬時に温め、長距離を移動し、夜間に明かりをとり、音楽を聴き、部屋の中で涼み、全自動で洗濯をする。これらは電気を使用すればこそ実現できるものです。その原理や方法そして作り方もまた「電気工学科」で学ぶことができます。これも電気工学なの?と意外に思う技術も多く含まれています。
環境にかかわる勉強がしたい
環境に直接関係のある科目はありませんが、太陽光発電や風力発電など自然エネルギーを使った発電方法や電気を効率的に変換するための方法が学べます。また半導体の知識は効率的な太陽光発電パネルやその他の発電素子、あるいはLEDなどの発光素子の開発に役立てます。
ロボットを作りたい
ロボットの駆動系に使われる電動モータの構造や理論、そして設計方法は電気工学で学べます。また、その動力源や制御装置の動作理解や設計には電気系の知識は欠かせません。また制御装置はプログラムで動きますが、プログラムの講義やプログラムを作成する演習などがあります。学んだ制御理論を基にロボットを動かすといった実験も行えます。
電気工学科ではその幅広い分野にわたる専門性を右の図のように電気の基礎分野(電気回路や電気磁気学)を核として「エネルギー・環境・材料分野」、「電力変換・制御分野」そして「情報・通信・計測分野」の3つにわけて教育と研究を行っています。
それぞれの分野に関連したキーワードを次に示します。気になるものがあれば調べてみてください。
エネルギー・環境・材料分野
ナノテクノロジー・半導体集積回路・電子デバイス・スマートグリッド・電気絶縁・放電プラズマ・パルスパワー・気体レーザー
電力変換・制御分野
太陽光発電・ロボット・自動運転・電気自動車・リニアモータカー・ワイヤレス電力伝送・ドローン
情報・通信・計測分野
スマートフォン・コンピュータ・ヒューマンインターフェース・バーチャルリアリティ・ウェアラブルデバイス・高速通信
電気工学の将来性
私たちの身の回りの製品が日進月歩で改良されていく中で、電気工学も進化を続けています。そして応用の幅も広がっています。例えば、自動車の場合、
ガソリン→バッテリ
エンジン→モータとインバータ
人の手による運転→自動運転
このように電気工学に類する技術が既存の技術や方法にとって変わろうとしています。近い未来には家電メーカが自動車を作っているかもしれません。今後も電気工学の重要性はさらに増していくと考えられます。
電気工学科の施設
学科専用のパソコン室や基礎実験や電気機器の実験を行う学生実験室、また雷実験などを行うための高電圧実験室が整備されています。
試験期間には学生実験室を開放し、友人との勉強スペースとして活用できます。
新しい電気工学科棟(電子情報工学科と共用)
電気工学科は新棟(新4号館)に移転しました。1階・地階部分に「ものづくり工房」や学生ホール、売店などを備えた6階建ての最新鋭の学舎です。
大学院
大学院において、より深く学ぶことができます。